「お花を切ることが怖い」なんてもう言わない

フラワーアレンジメントを習い始めたばかりの生徒さんたちがよく「お花を切るの怖いんです」って言って躊躇する様子を見かけます。
「これでいいですか!?」「切りすぎちゃったらどうしよう!」その気持ちとてもよくわかります。
私だって初めの頃はお花を切るのは怖かった。だって、お花って切ったら元に戻らないんですもんね。
でも、なんで元に戻らないことが怖いのでしょう?
それは、「失敗したくない」って思ってしまっていることが原因かも!?
フラワーアレンジメント教室は学びの場♪失敗しないことの方がもったいないかもしれませんよ。
失敗は“ダメ”なことじゃない
お花のアレンジをしていると、イメージ通りにいかないことってよくあります。
思ったより高さが出なかったり、バランスが悪くなってしまったり、触っているうちに折れてしまったり。
そんな一見「失敗した」と思うときこそ、実は「どうすればよかったのか?」を考えるチャンスになります。
花の向きってどう見えるのかな?
この色はどこにあったらもっと活きるのかな?
こっちからちゃんと見てたかな?
そんな風に自分の感覚を育てる機会がうまくいかなかった瞬間にこそあるのです。
「失敗した」と思っても、その後の工夫やリカバリーの中で、感覚が磨かれていくのがお花のおもしろさ。
実際、正解通りに一度でうまくいった作品より、試行錯誤した作品の方が印象に残っていたり、自分の成長を感じたりすることって多いんですよね。
でも、やっぱり「失敗」はしたくない。
失敗してもいいと言われても、実際にやり直しになったりすると悲しくなってしまったり、
花を短くしすぎたりしてお花が使えなくなってしまったりすると「なんだかお花にかわいそうなことしちゃった・・・」
そんなふうに感じる生徒さんの気持ちも、お花と丁寧に向き合っている証拠なのかなと思っています私はとても大切にしたいと思っています。
お花の命と向き合っているからこそ、生まれる想いなんだと思います。
フラワーアレンジメントはリカバリーできる
お花のアレンジって、正解を求めがちですが、その正解って誰が決めてますか?
多くの場合、自分でその正解をイメージしているだけなので、それを「完成」とするのではなく、変化するものとすればどうでしょう?
最初にイメージしていた形からずれたとしても、やり直したり、形を変えたり、向きを調整したり。
少し切ってしまっても、短いお花を足元に生かすアレンジに変える方法もとれます。
失敗したように見えたところに、意外と自分らしさがにじみ出たり、お花の意外な見え方がでてくるかもしれません。
お花がダメになったと「失敗」にして終わるのではなくて、「ここからまたどう活かすか」を始めてみてはいかがでしょう?
ちなみに、私は自分の趣味の時間としてお花で遊ぶときには3回作り変えています。
最初はお花を目の前にしたときのインスピレーション、そのあとはお花を実際にアレンジする中で感じたイメージやわくわくの追求をすることでお花を楽しんでいます。
失敗しそうだな~と思うときには、イメージの方を切り替えているので、「失敗」にはなりません☆
でも、レッスンでこの形を作るって課題決めているときは正解の完成がありますよね?と言われてしまいそうですが、
実はレッスンではそんなリカバリーも楽しんでもらうため、簡単には新しいお花と交換していません。
失敗したと思っても大丈夫。どうやったらリカバリーできる?
そうやって何度でもチャレンジしてみてイメージと完成の調整をする時間にしています。
そのため、はなあそびコースに進むと「自分らしい花」を楽しむようになっているんです。
お花が教えてくれたこと
お花は、咲いて、そして枯れていくもの。
私たちは、その命の途中にほんの少しだけ関わらせてもらっているのだと思います。
だからこそ、私は「美しく飾ること」だけではなく、「花と過ごす時間をどう受け取るか」も大切にしたいと考えています。
お花を切ることに失敗してもいいんです。
むしろ、失敗の中にこそ、花の魅力や自分の感性が育つ瞬間があるのですから。
そして、失敗と考えることもやめましょう。
最初のイメージと「合わなくなった」だけなのですから。
フラワーアレンジメントに失敗はないから楽しもう♪
完璧に仕上げることをゴールとするのではなく、お花と一緒に揺らいでみること。
あれ?イメージと違うぞ?と思っても、そこから美しさを見つけること。
それが私の教室でのお花の楽しみ方です。
最初の一手は緊張しますが、他のお花たちが一緒になって作品を作ってくれますから安心してチャレンジしてみてくださいね。
変だなと思っても、大丈夫。
「変だな」の経験も「いいな」の経験も、たくさんの経験があなたの本当の好きなお花のアレンジにつながっていくと思います。
どんなお花をみなさんがアレンジするのか今後が楽しみです♪